テーマ:新五十鈴茶屋

追悼 高山公次棟梁

「またこっちに出てきてえな。ゆっくり会いましょ」 歳の始めに交わした電話が最後になった。 まさか。 2月の初旬、番頭の小河さんからの電話で知った。 高山公次棟梁が亡くなられた、享年75歳だった。                  <高山公次 棟梁> 伊勢で仕事をすることになった当初から、高山さんが仕事を引き受けてくれた…
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西村棟梁を悼んで

五十鈴茶屋の中心的な棟梁を努めた、西村棟梁が先日亡くなられた。 享年55歳、胃ガンのためという。 余りに突然のことで、聞いた途端、言葉を失った。 数々の想いが駆けめぐる、涙滂沱。あまりにも早すぎる。                  (中央が西村棟梁) 初めてお会いしたのが、とうふやの現場だった。 当時は茶木さん…
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中部建築賞受賞

私事だが、五十鈴茶屋が中部建築賞を受賞した。 これまで、このような日本建築が入賞することは珍しく、先日12月9日に表彰式が行われた。 過日、2次選考における現地審査が行われたが、そこで審査員との間に、伝統と創造について熱い議論があった。 決して古い建築を再現しようとするのではなく、今の時代に現代の建築を作るべく、伝…
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新五十鈴茶屋3D体感!

伊勢志摩の旅 よいとこせ http://www.yoitokose.jp/top.phpにて 新五十鈴茶屋が紹介されました。 美しい3D動画で、新五十鈴茶屋の建物について詳しくご覧頂けるようになっております。 是非ともご自宅で、不思議な3D体感をなさってみてください。 新五十鈴茶屋3D体感 http://www.iseo…
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和家具の仕事(3)

「和家具」という言葉は、北尾春道著 『和家具』 彰国社刊で知った。 当時は家具というものも漠然と捉えていたし、西洋と区別する意味かと大雑把に考えてもいた。どちらかというと椅子とかテーブルといった洋式の家具が身近に溢れる現代に対して、日本の古いもの程に捉えていた。 家具を作るようになってふと思い出し、爾来この言葉を使わせていただいてい…
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新五十鈴茶屋(13)<和家具の仕事ー2>

村山組のキーパーソンに、村山さんが右腕と頼む反中政雄さんがいる。 以前村山さんに依頼したY邸調度の制作から携わってくれ、拙HPに掲載した雪洞行灯の納品に、仙台でお会いしたのが最初だった。 初対面の挨拶そこそこに、 「先生すみません。保ちが悪かろうと勝手に桟を1分(3mm)太くしてしまいました。 けれど作ってみて先生の図面通りで良…
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新五十鈴茶屋(12)<和家具の仕事ー1>

今年3月から5月に掛けて、週に2日は現場で村山さんと顔を突き合わせていた。 殺気立ってた、といった方が良いかも知れない。 完成まで時間がない。作った試作を前に、 「ここの太さが違う」 「膨らみの曲線が直ってない」 「図面と納め方が違う・・・・」 事務所の机一杯に、書類や図面をぶちまけ、目をつり上げていたように思う。 …
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新五十鈴茶屋計画(11) <中庭 2、だいどころ>

計画が白紙のころから、すでに”だいどころ”はあった。 だいどころの言葉がもつ暖かさ、そこには家族がある。 人の暮らす里の姿を思い描いた。 全体は大きな施設だが、「五十鈴の家」という意識があった。 働く家人にとって、家は家族の象徴である。 外の店に対して、中庭は店奥の作業場、家を賄う場となる。 物干し、井戸端と、だいどころ…
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新五十鈴茶屋計画(10) <職人の仕事 2>

軒先瓦も見ていただこう。 主屋は月の満ち欠けをかたどったものを、目に近い下屋には12ヶ月の花を月ごとに並べている。菓子屋としての季節感をあらわしたいと思ってのことだ。 この瓦、以前仕事を一緒した、淡路の新光窯業 古東(ことう)さんの尽力による。 昔の建物でも、結構こういう細かなところに作る人の思いを感じることがある。 このた…
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新五十鈴茶屋計画(9) <職人の仕事>

五十鈴茶屋のもうひとつのテーマが「野遊び」である。 簡単にいえば、ピクニックのすすめ、といえようか。 「提げ重」といって江戸時代以降、外で遊ぶための弁当箱などにも日本人は趣向を凝らしたものを残している。粋な遊びをしたものである。 五十鈴茶屋の2階が、それらを紹介するギャラリーとなっている。 笑われる遊びをしていては大人で…
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新五十鈴茶屋計画について(8) <五十鈴茶屋>

五十鈴茶屋、北側の外観である。 上階の格子と虫籠窓(むしこまど)の連なる意匠に、平入りの間口が展開する。 間口11件、奥行き5間、堂々たる佇まいをめざした。 老舗としての風格を滲ませたい、そう思った。 外観からは軒を出来るだけ低くしたい、これが日本建築の特色だろう。 穏やかに水平に連なるさまは、まさに日本の美しさといっ…
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新五十鈴茶屋計画について(7) <中庭1>

へっつい脇を抜けると、中庭が広がる。 左手が五十鈴茶屋、右手に小上がりをみて、正面に喫茶棟が建つ。 設計主旨にも触れたが、ここから誘われるまま五十鈴川へ出てみたい、計画当初から思っていた。地域の玄関口として、川へいざなう拠点も創りたい。 川沿いの風景を取り込み、周辺としっかり繋がりたいと願った。 視線の先に、建物を透かして五…
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新五十鈴茶屋計画について(6) <茶屋>

赤福のへっついを横に、通路は中庭へと抜ける。 へっつい上の吹抜も、中庭に行くに従って低く屋根に覆われる。 深く差し出された軒は建物の影を色濃くし、そのコントラストが陽の当たる中庭を、一層まぶしく輝かせる。 その通路に面した、虫籠(むしこ)窓の建物が茶屋である。茶葉を商う。 伊勢は元来お茶の産地で、市街から山間部に入っ…
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新五十鈴茶屋計画について(5) <赤福・茶屋>

西側外観を望む。 左に赤福、それに続く形で茶屋が繋がる。 茶屋との間には抜けが作られ、中庭へと結ばれている。 その通り土間に接した正面に、へっついが座る。おはらい町通りから、また車で走る県道からは、まずこの外観が飛び込んでくる。 平入りの屋根が連なる。 軒高を抑えつつ、中庭への通り土間上部を落屋根として両棟を繋ぎ、…
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新五十鈴茶屋計画について(4) <外観>

それでは、実際を見ながら紹介していこう。 写真のまずさはお許し願いたい。少しずつ進める。 敷地北西角よりの姿を望む。 向かって正面に赤福、それと直行する形で五十鈴茶屋が建つ。この両棟の間を縫って中庭へと繋がっていく。周囲を街路に囲まれているため、全体を見渡せる。 五十鈴茶屋に沿う形で桜が連なっており、この季節は緑が建物を覆い尽く…
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新五十鈴茶屋計画について(3) <主旨2>

それでは、全体の配置の概略を述べよう。 敷地は33m×70mのほぼ長方形。南側に志摩へ繋がる県道が走り、東に面しては五十鈴川を望む。 北側が市営駐車場で、続く西側は、おはらい町への街路になっている。 従って敷地北西角は、徒歩でおはらい町をめざす外来者の通過経路となる。 そのようなことから、この角をひとつの導入路と考えた。 …
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新五十鈴茶屋計画について(2) <主旨1>

続きを。 それらを背景として計画に入った。     1,伊勢の玄関口としてふさわしい建築でありたい。     2,五十鈴川へ抜ける動線を作り出したい。     3,多くの人が集える場所にしたい。 建築として、まずこれは乗り越えねばならない。 と、同時に、   駐車場に囲まれた場所がら、敢えて周囲に開きすぎる必要はない。…
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新五十鈴茶屋計画について(1) <序>

計画から含めて3年近く、このたび新五十鈴茶屋が完成した。 地下を備え、上階に木造建築が連なる。 上屋の木造部分だけでも延べ450坪。 木造建築に携わるものにとって、これだけの木の命を預けられたことに、改めて威儀を正さざるを得ない。自分なりに持てるもの全てを注いで作らせていただいた。 これから何回かに分けて、建物の紹介をさせて…
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主張しない仕事

続きを。 「何で一番大事なところから積むんだ」、監督の岡本さんに詰め寄った。 石組みの当日、いきなり石を運び出したので思わず叫んだ。 中庭に入って最初に目がつく井戸周り、ぶっつけ本番でいきなり大事なところはないだろう。もちろん岡本さんのせいではない。私の中の苛立ちが言葉に出た。 もう失敗は出来ない、不安が交錯する。 きっと現場…
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石を組む

新五十鈴茶屋を覗こう。 実は現在、かなり仕上がってきている。 およそ95%程度の進捗で、最終の仕上工事の段階である。 ブログを始めたのがかなり仕事が進んでからだったので、全体を通した紹介が中途半端だった。肝心な建物の内容も伝えていない心苦しさもある。 完成を機に、改めて建物の全貌を紹介させていただきたいと思っている。 少し…
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棟 梁(2)

新五十鈴茶屋の続きを。 敷地東側、五十鈴川に面して建つ喫茶棟、この棟を受け持ったのが池正建設の堤棟梁だ。 一見取っつきにくい寡黙な人だが、素晴らしい仕事をする。 工事当初、担当の監督が私との仲介役をしていたが、病で途中離脱したため、肝心な刻み仕事で意志の疎通を欠いたことがあった。私も最初から妥協するつもりもなく、数本の…
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棟 梁

新五十鈴茶屋も現場が大詰めに入ってきた。 連日多くの職人さんが入り、仕上げ工事に余念なく立ち働いてくれている。ほとんど常駐に近い状態で現場に詰めているが、細やかな部分の納まりやら、細部の寸法調整、仕上がり具合の確認など、拾っていくと打ち合わせも留まるところを知らない。 通常の現場だと、もうこの時期に来て大工仕事が残ってい…
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パートナーがいればこそ

設計者の書く図面をもとに、着実に建築化していくのが現場監督である。 ひと昔前は大工の棟梁が兼ねていたが、建築の社会性が拡大した現代ではなくてはならない存在といっていい。 工事全般はもとより、様々な能力が求められる仕事だ。  契約に基づく工事金額を、実際の工事に沿って予算を組み直すマネージメント能力  多くの職種が入って作り上…
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外観の出現

完成3ヶ月前。いよいよ足場が外れだしました。 設計で考えた空間を実際に目の当たりにする瞬間。 今まで随分と建ててきたつもりですが、この時ばかりはいつも緊張が走ります。 足場が建っていたときの中庭は、当時の想定よりも狭いのではないか・・・・ と実は不安を感じていました。といって、設計者がうろたえては現場の士気に拘わることもあっ…
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簡単・安い・スピーディ

今日は、「荒壁」のことを少しお話しましょう。 かつての住宅建築の現場には、建て方が終わると敷地の一角に土を捏ねる池が設けられました。 ここで左官屋さんは荒壁となる土に刻んだ藁を混ぜ、水を足しては踏み、捏ねるのを繰り返していました。そうすることで土が持っている粘性を引き出し、土の”あく”が抜けて、後で割れが少なくなるからです。 …
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来週外観出現

今年の暖冬は些か気持ち悪いほどですが、現場の職人さんにとっては何とも有り難い現象です。寒風吹き荒ぶ中での仕事は手をかじかませ、寒さに身を削りながら手元に集中しなければなりません。でも”今年は楽だ~”と現場一同、挨拶代わりに言葉を交わしています。 さて、新五十鈴茶屋も外部まわりが徐々に仕上がり、来週あたり足場が外れ出します。 …
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大きな梁

新五十鈴茶屋にも大きな梁が据わります。 これはその中でも、2階の大きな屋根の軒の出を支えるため、小屋組に掛かる梁を軒先の出桁まで延ばして納めているものです。すごい曲がりですよね。 木は生えていたときと同じ姿で使うことを原則としていますので、軒先に当たる部分が木の根本になります。写真では大した曲がりに感じられないかも知れま…
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鬼瓦?

新五十鈴茶屋の報告です。 昨年の11月から続いている屋根の瓦も、まだ葺き上がりません。 相当の枚数があって・・・・ざっと瓦だけで2万枚。 毎日毎日、瓦職人が頑張って丁寧に葺いてくれています。 瓦屋根の連なりは良いものですね。いつも仕事をしていますが、気を新たにさせられます。 今日はちょっと意匠的なところを紹介しましょう。 …
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へっつい

久しぶりに新五十鈴茶屋の進捗を少々。 今日は皆さんにはちょっと珍しいもの・・・を紹介します。 これ、何だか分かりますか?   ”へっつい” です。薪を焚いて湯を沸かすもの。実際に今でも使うものなんです。 この写真はまだ下塗りの段階、未完成のものですが、今こちらで作っています。 これを良く乾かせて釜を掛ける輪を取付け…
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謹賀新年

 ホームページをご覧になっておられる皆様、新年あけましておめでとうございます。 昨年末より始めましたこちらのブログですが、今年から本格的に私どもが手がけております建築を、皆様になるべく分かりやすくご紹介していけれたらと思っております。  さて、ホームページにパースを掲載しておりました建築中現場の現在状況の写真です。 ま…
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