テーマ:S邸茶の湯サロンへ

小間 「龍華庵」(茶の湯サロン5,)

鞘の間を挟んで広間と向かい合わせに、四畳半の小間が添う。 多くの方に使っていただくには、普遍性を持った形が望ましいとの思いと、さまざまな催しに対応できる続きの間としての性格から、四畳半とした。 四畳半は広間としても、小間としても使える茶室と位置づけられている。 これより広い部屋を、「広間」と呼び、これより狭い部屋を「小間」…
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広間と桐板(茶の湯サロン4,)

茶室だけで茶の湯はできない。 点前だけで茶事が成り立たないのと同じである。そのように露地は茶の湯へのタイムトンネルみたいなもので、露地がない茶室は”本格的な茶事には使えない”、といっていい。 階段を上がると鞘の間が中央を走り、上階の空間を2分する。 向かって右側が広間、左手が小間となる。 この鞘の間を設けることで、二…
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露地と蹲踞(茶の湯サロン3,)

腰掛け廻りを見る。 亭主は席中の用意が調うと客を出迎え、ここで初めて主客は顔を合わせる。 が言葉は交わさない。互いに黙礼を交わすのみである。 これを「迎え付け(むかえつけ)」と呼ぶ。 亭主の黙礼は、「これよりどうぞお入り下さい」というもので、客はこれを受けて茶室へと向かう。この茶室までの間が、「露地(ろじ)」と呼ばれるものである…
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露地のいりぐち(茶の湯サロン2,)

左座さんが催す「常楽会」、という茶の湯の集まりがある。 ”茶の湯サロン”を、といったのも、その裏付けがあってのことだろう。 彼はその名を取って、このサロン全体を”常楽苑”と冠した。茶の湯だけに限らず、さまざまな日本文化の発信基地となる空間を、という希望を通し、彼の思想信条に沿うあり方を求めた。 すでに左座さんの試みに賛同してくれる…
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茶の湯サロン完成

最初に話を頂いたのが、2005年秋のことだった。 基本設計を書いて東京駅で渡したのが、その年の押し迫った12月。 年が明けてからはS氏自邸の基本設計、同じく彼の自邸の茶室。実施図作成。 続いて今回の実施設計から工事へと、集中して長い期間かかわってきた。 その間、設計や工事に至る紆余曲折など、逸話に絶えない滑り出しだった。 それ…
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竣工式に招かれて

先日、晴れて完成した左座園の竣工式にお招きいただき、行ってきました。 1階の店舗は陳列棚が増設され、それまで所狭しと並べられていたお店の商品も、すっきりと並び替えられました。同じ坪数でありながら以前よりも広く感じられるようです。 また、店内の壁のしっとりとした色味のおかげで、とても落ち着いた雰囲気です。 2階は、四畳半…
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紙の継ぎ目

やっと完成が見えてきた、茶の湯サロン。 現場の葛藤7ヶ月、携わった全ての手が、実を結ぼうとしている。 S君は早くも開店のことで、頭がいっぱいのよう。 いよいよ夢の舞台が出来上がる。 樋口さんは最後に、つくばい脇の手摺仕事に入った。 腰掛けとつくばいとの結界である。限られた空間の中に序列を与えることで、全体を整えてい…
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下地窓

「これはダメだ・・・・・・」 玄関の下地窓を見た途端、思わず呟いてしまった。 しまった・・・、隣りに宮本さんがいるのを忘れ、つい口を滑らせた。 S邸、玄関のことだ。 工期の遅れは工務店の損害である。それを承知で良い仕事を追及してくれている人を前に、思ったことを口に出した自分に腹が立った。 良い仕事を残さねばならない。設計の…
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受け継ぐもの

改めて紹介しよう。 S君こと、左座喜男さんだ。 完成前に紹介して迷惑をかけてはいけないと思い、敢えてS君としたが、彼もこのブログの愛読者で、近親者に紹介もしているらしい。そうならば却って匿名では失礼かと思い、昨日伺いを立てた。 彼とはもう15年ぐらいの付き合いになるが、茶道具屋として立派な独り立ちをされたように思う。受けた恩を忘れ…
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茶室回り造作

樋口さんがいよいよ2階の造作に掛かりだした。 寡黙な仕事の姿勢は、終始変わらない。 S君も心配げに見守っている。 実は、大分工程から遅れているのである。 宮本さんも気が気でないはずだ。当初想定していた内装工事の領域を、遙かに超えてしまった。棟梁である樋口さんの、仕事に向かう真剣な姿勢が若い衆にも伝染し、みんながひと削りの仕事…
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「心意気在中」

S邸、着々と進行中である。 店舗小上がりとあわせて、玄関へと仕事は進む。 樋口さんが下地窓を編みはじめた。 壁の下地となる部分を、そのまま現していることから通称”下地窓”と呼んでいるが、壁を塗り残すことから、別名”塗り残し窓”とも呼ばれている。 通例の下地窓は、中から障子を建てるため、部屋内から窓の下地は見えない。 …
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ひかりつけ

S邸茶の湯サロン、久しぶりに進捗報告を。 いよいよ現場が動き出した。 町中の商店街という立地条件のため、工事に難航を極める。 作業車が停められない、資材の搬出入問題、作業場が取れない、などなど。 当初から想定していたものの、いざとなると思ったより手間が掛かる。 3階と1階から攻めて、2階を後回しにする段取りが組まれた。 …
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現場の船出

S邸の続き。 改修工事は店の運営に従って期間が決められることが多い。正月明けから新茶が出回る時期までを工事期間とし、新茶売り出しと共に新装開店としたい。 S君の中ではそう決めていたようだ。 それを受けて、年明け早々に材料選定、2月に入るなり現場に乗り込む段取りが組まれた。今回、悠山想の棟梁として現場を束ねるのが樋口さん。 (…
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「取り合わせ」

S邸、材料選定の続きである。 広間の床柱を”杉磨絞り丸太”とした。 設計で取り合わせたことだが、材料選定の初日、ひと目見て決めた。 少し派手な印象を受ける丸太だが、そこは天然物。 柔らかな落ち着きがある。 絞り丸太は面つけが難しい。しかもそこに床框が取り付くので、絞りの具合を見ながら慎重に場所と高さを決めてゆく。 恐らく宮本さ…
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材料の「見立て」

S邸。契約が整うとすぐに材料調達に入る。山口邸と違って数寄屋ともなると集める材料も細かい。宮本さんが慎重に集めてくれた。 地元の材料を中心に集めて貰って構わない、と事前に伝えていたが、木目がどうしても粗くなるとの理由から、宮本さんの判断で吉野杉を揃えていただいた。 材料と対面する日、いつも緊張する。身構える、といってもいい。 …
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上り框と露地

S邸、1階は店とバックヤード。それに2階への玄関を設けている。 代替わりで店を引継ぐことから、今までの顧客との違和感ないコミュニケーションがとれるよう、改装前と大きな変化はつけていない。 こだわったのが小上がりだった。                                  【店正面を見る】 かつての老舗と…
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信念と茶室

『茶の湯サロン S邸』 紹介にあたって、まずは計画について述べよう。 S君。彼も今では結婚し3人の元気な子供の父親だが、 結婚式での彼の挨拶がふるっていた。 「特定の人が競う茶の湯でなく、多くの人が楽しめる茶の湯をやっていきたい。そこで使われる道具も道具屋の端くれとして、若い人と一緒になって残せるようなものを作って…
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茶の湯サロンを

いま福岡通いが続いている。 茶道具商を営む友人の店の改装である。 1階が店舗、2階に茶室、3階では料理教室を開くことになっている。 ご両親が建てられた建物で、彼もこの店で育った。(写真、改装前) 彼は高校卒業後、お父さんの跡を継ぐべく将来の修行を念頭に、京都の大学に入学。 その傍らお茶を習うため大徳寺のある塔頭に、そこで私と知…
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