テーマ:石巻、森別邸

石巻森別邸

歳が明けて、早やひと月が経とうとしている。 日々に追われるなか、新春の新たな気持ちも吹き飛んでしまった。 これではいけないと思いつつも、この更新もままならない。 現場監理に新たな計画にと、急き立てられるのも悪くはないのだが。                 <主庭の滝を見る小亭> 久しぶりに石巻に行ってきた。 紹…
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石巻の仕事 5.

ぎっくり腰をしてから早やひと月。 漸く楽になってきたものの、まだ屈む怖さが離れない。 その中、先日ひと月ぶりに石巻に行ってきた。 最後の大詰めである。                  <流れから土橋を見る> 新たに加えた300坪の庭園を既存の庭に繋げ、全体でどのような庭にするか、大きな課題を受けてから一年半が経つ…
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石巻の仕事 4.

籔入りも過ぎたのに、すでにして更新が覚束ない。 老眼のせいか、夕方になると目が霞んで図面が見えなくなるため、この時間をこうしたことに充てようと思っても、ついつい他用にかまけてしまう。 今朝の伊勢は、昨夜からの雨が雪にかわり、山々もうっすら雪景色になった。                <流れの支流と増築の亭> 石巻の…
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石巻の仕事 3.

月2、3回の割りで石巻に通っている。 仙石線の復旧が覚束ないため、仙台からバスで行く。 一時期の復興車両は少なくなったものの、夕方は仙台に戻る混雑が凄い。 帰宅渋滞に時間が読めず、まま仙台で乗り継ぎに呆然とさせられる。                <新庭の池から流れあたり> 遅々とした進捗ながらも、少しずつ形にな…
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石巻の仕事 2.

樹に元気がないな、そう思っていたらやはり塩害だった。 震災当時、少ないところでも3日間、海水に浸かるとこうなるのだと知らされた。 先が赤くなった矢先に葉が落ち、次第に枯れていく。 現場に行くたび、それは広がっていった。                   <背景となる木々> 茶室の背景に添えたカシも全滅で、やむなく…
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石巻の決意

「やりましょう。こうして無事だったのだから、より良いものを作りましょう」 被災後はじめて伺った石巻で、森先生が言った。 自らが被災しているにも拘わらず、見舞うこちらが励まされた気がした。 隣接する先生の病院も浸水被害が大きく、機器類はすべて破損。その中でも早々に病院を開け、被災された方に薬を処方し、声を掛け肩を叩いて廻っていた。 …
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石巻の仕事 1.

寒の戻りか、寒い日が続いている。 席の温まる間もなく、7日続きの出張などはザラになった。おかげで仕事は溜まる一方で、暫くはこのスタイルから脱却できそうもない。 昨夕戻る早々、今朝も宿泊先のホテルで考えた計画を図にして送ったところだ。                  <増築部分の小屋組> 先日、久しぶりに石巻に行った…
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森別邸ふたたび

青森の実施も終わり、継続してきた現場も、残る一棟の完了検査が終わった。 また新たな現場があちこち始まるのもあって、いまは爽快な気分でいる。 始まる仕事は期待が大きいし、設計も信頼できる状態で仕上がった。 新たな仕事は、新たな人たちを繋いでくれる。                  <森別邸 滝を望む> とはいうもの…
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森別邸竣工ー5.

玄関の格子戸を開けて建物に入る。 土間に続いて式台を設け、一間幅の取次を経て次の間に至る。 次の間向こうの障子を開ければ視線は突き抜け、続く茶室の屋根に空間の奥行きを望む。             <玄関から次の間を経て茶庭を望む> 迎賓施設の主屋は数寄屋調で纏められ、茶室と共に穏やかな一境を作る。 材料は主として…
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森別邸竣工ー4.

玄関を通り越すと広間前の庭に出る。 杉皮張った穏やかな塀に沿って、柔らかな樹木が景色を作る。 張り出す濡縁前には白州が大きく広がり、飛石打った苑路は緩やかに弧を描くように周りを囲む。白州は次第に苔地へと繋がり、平庭が広がる。                <広間庭から見た外観> 当初予定されていた建築から変えたこともあっ…
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森別邸竣工ー3.

主屋の使い勝手から、近くに数寄屋門を開ける。 こちらが南向きとなり、前面を私有道路として東西の市道に接続する。 表門から周囲を囲んだ石垣もここまでで、かわって建物の前面には腰板張った穏やかな塀が廻る。緑を湛えた外周の表情も、ここに至って一変する。                   <数寄屋門を望む> 切妻の軽快な屋根を…
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森別邸竣工ー2.

紅葉の下を上っていくと、左に回り込むように苑路が折れる。 曲がった途端に樹間から滝音が聞こえ、茂み越しに一気に視界が抜ける。 歩く先には、流れが滝からしぶきを上げて走り、静かな表門からの佇まいは、一転して躍動感に包まれる。                 <苑路から見る滝口> 山深い木立に設えた滝口に、組まれた三尊石が樹…
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森別邸竣工ー1.

石巻の森別邸が竣工した。 当初の茶室の移築に始まること3年あまり、漸く先日完成をみた。 大きな敷地だが、密度を持って日本の空間に仕立てれたかと、まずは胸をなで下ろしている。竣工にあたっては宮城テレビも取材に訪れ華を添えていた。 ここに改めて紹介したい。                     <表門周り> この別邸…
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庭師の仕事

石巻は、庭師 加藤孝志の仕事でもある。 情熱を傾けた2年半が、まもなく完成を迎える。 そこには一世一代の仕事といって憚らない、彼の誇りが詰まる。 歳若くして挑んだ、初めての大庭園である。               <石の据え付けを見る加藤さん(左)> 庭師は、自然相手の仕事である。 図面など参考程度のもので、大…
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加藤吉男 棟梁

石巻も、門や塀の完成が近づいてきた。 徐々に計画した姿に、全体が仕上がってきたようだ。 現場を努める大工と庭師の呼吸も合い、互いに仕事を競っている。 完成まで、あとわずかだ。                     <表門周り> この仕事のきっかけに、山形の加藤吉男 棟梁がいる。 1昨年だが毎年頂く年賀状に、ここ…
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森別邸 細部計画 2.

石巻、森別邸細部計画の続きを。 庭との馴染み良く、建物は南西の矩の手に配置された。 広間の茶室を主体とし、日常使われる部屋などをまとめた迎賓施設の核となる建物である。                 <玄関から次の間を見る> 茶室を生かすため、まずは茶の湯に使える環境を整えたい。 茶事には茶室だけでは不十分で、取り…
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森別邸 細部計画 1.

石巻、森別邸の続きを。 月に2~3の頻度で現場に通っている。 始まったのが昨年の2月頃、早や1年以上通っていることになる。 さすがに広い庭だ、先日やっとのことで樹木の植込みにメドを立てた。 そこで計画にあたって書いたパースをもとに、各所を紹介したい。                     <表門 白州> …
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茶の湯の露地 3.

腰掛けを出て、少し右に迂回するように中門へと向かう。 手前に霰こぼしの延段を打ち、ここでは枝折戸が中門の役を担う。 右に迂回したのは、茶室の妻に掛かる扁額を望むためで、そこからゆっくりと回り込むように、茶室へと向かう。 露地の道行きが描けたところで、蹲踞に取り掛かる。 露地の中、最も重要な所作が行われるところである。…
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茶の湯の露地 2.

亭主の迎付を受け、客は順次、内露地へと進む。 飛石はやがて小さく、打たれた石を追いながら、足の運びに集中する。 期待に背を押され、歩を進める中に次第に神経が研ぎ澄まされていく。 露地は、浮世から清廉な世界へと導く、脱俗のシェルターとなる。 そのように露地には、歩く中に人を浄化させるほどの気概が求められる。 茶の湯が…
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茶の湯の露地 1.

石巻、森別邸の続きを。 敷地の感覚を身体に馴染ませようとするが、漠然とした広さに戸惑う。 手始めに気になる滝口を直し、点在する庭石の除去を命じた。 並行して広間の改築にめどを立て、茶室周りから作庭に取り掛かった。 茶庭は人の寸法に最も近い。 茶室での茶事には、この露地が欠かせない。 ここでは、時に広間が寄付に併用…
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森別邸全体計画

石巻、森別邸の続きから。 まず、全体計画の練り直しに取り掛かった。 池と茶室の位置、それに加え、作りかけられた広間棟の配置を考慮しながら計画を立て直す。白紙に計画するより、よほど困難を伴う。現在の状況と余条件を吟味しつつ、纏めねばならない。 ひと目見て、広間は計画し直さねばと踏んだ。状況は決して好ましくない。 慎重に提案を重ねな…
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別業建築へ

今年の初めから石巻へ通っている。 松島海岸を車窓に眺めながら、仙台から電車を乗り継いでいく。 当初、とにかく風が強いという印象だった。冬の間はいつもこうなのだという。 体感温度は格段に低い。 医師である森 芳正先生の招請を受け、この度の別業造営に携わることとなった。 森先生は国立仙台病院に勤務の傍ら、ハンセン病施設にも献身…
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