茅葺きの家<始動>

伊勢も遷宮が過ぎ、人の波も例年に戻りつつある。
事務所のある河崎界隈も、穏やかな秋の風情になった。
今年は夏らしい日が少なかったせいか、昨年の熱気が凄かったせいなのか、町自体も、まるでひと恋しい寂しさに包まれているかのようだ。

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                <茅葺きの家 全景>

いよいよ茅葺きの家が始まる。
昨年末に仮契約したものの、金額決定までに少し時間が掛かった。
資材高騰などの影響もあるが、各職ともに職人不足が大きな要因だという。
少し難しい仕事となると、なかなか人が集まらない。
和歌山の仕事も、現在それで悩んでいるが、これからの木の建築にとっては大きな課題で、加えて材料減少や法規制など、解決しなければならない諸問題にどう対処していくかも、今後考えねばならない。
現場は開発許可も下り、目下、材料集めに奔走してもらっている。
茅は昨年末に抑えてあるので問題ないが、これから始まる工期と職人の手配にはまた悩まされそうだ。ただ、集まったスタッフは、みなやる気ある人ばかりなので、さまざまな課題もきっと解決されるものと信じている。

今日は、地鎮祭を滞りなく納めてきた。
始まる前の緊張と不安はいつものことだが、施主をはじめ、集まった人の士気の高さが目の輝きにあふれていた。
全景とあるように、絵に描いた観えるところ全てが本工事の敷地であり、茶畑を含む田畑もこの計画の大事な要素となる。
建物からは眼下に川の清流を眺め、前面には小高い山が迫る。川は上流から下流へと蛇行する流れを見渡すことができ、人の営みに包まれた田畑の織りなす里の風景が広がる。

5年前から進めてきた計画だけに、今日を迎えられたことは殊のほか嬉しい。
施主の感慨もひとしおと察するが、これから15ヶ月の工事で、何とかその夢を実現したいと思っている。
外構には気が早いが、主要となる樹木もすでに選定を進めており、先日も鈴鹿に見聞に行き、所見を伝えてきた。
広がる自然の風景を壊さぬよう、またそれに新たな点景をしっかりと作れるよう、誠意努めていく所存である。

  (前田)

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